
「庭で過ごす時間を長くしたい」。みずほ野市の郊外に土地を見つけたご夫婦と、5歳の娘さんの家です。平屋で、リビングから縁側、庭までがひと続きになっています。
相談のきっかけ
見学会に来てくださったのは、土地を探し始めて半年ほどの頃でした。「家の中にいても、子どもが庭で遊ぶのが見える家にしたい」。最初の打ち合わせで、何度も聞いた言葉です。
展示場も回ったそうですが、部屋の数を決めてから間取りを考える進め方が、しっくりこなかったと言います。私たちは、部屋の数より先に、一日の過ごし方を聞くことから始めました。

土地と予算
見つかったのは、南に畑が広がる約70坪の土地です。2階建てにする広さはありましたが、階段の上り下りを減らしたいこと、庭とのつながりを大事にしたいことから、平屋に決めました。
平屋は屋根と基礎が大きくなり、同じ広さの2階建てより工事費が上がりやすい家です。延べ床を28坪に抑え、廊下をほとんどつくらない間取りにして、予算の中に収めました。
縁側と大きな窓
リビングの南側は、幅5メートル近い大きな窓です。窓の外には、庭と同じ高さの縁側をつくりました。窓を開ければ、部屋と縁側と庭がひと続きになります。
縁側の床は、雨に強い地元の杉を厚く使っています。軒を深く出したので、夏の日差しは遮り、低い冬の日差しは部屋の奥まで入ります。


土間とあとで仕切れる子ども部屋
玄関から続く土間は、外遊びの道具や長靴をそのまま置ける広さにしました。土間から一段上がると、すぐにリビングです。
子ども部屋は、今は仕切らずに広く使っています。天井に下地を入れてあるので、娘さんが大きくなったら、壁を足して2部屋に分けられます。


工事中のこと
柱と梁は、地元の山で育った杉と檜を、自社の作業場で大工が刻みました。上棟の日には、ご家族も一緒に、木の香りの中で骨組みを見上げました。
工事中は、毎週、現場の写真と進み具合をお送りしました。工期は5か月です。

住んでみて
住み始めて1年。ご夫婦にお話を聞きました。
――いちばん気に入っている所は?
「縁側です。朝はここでコーヒーを飲んで、夕方は娘が庭で遊ぶのを見ています。」
――冬はどうでしたか?
「冬の朝でも、床が冷たくなくて驚きました。前に住んでいたアパートでは、冬の朝はスリッパが手放せなかったので。」
――これから家を建てる人に、ひと言。
「部屋の数より、どう過ごしたいかを先に話してよかったと思います。」







